映画「川っぺりムコリッタ」 荻上監督はハードコアだムコリッタ
荻上直子。
やべぇ監督である。
この作品の世界観を「ああ、癒されるぅ、いいなぁ」なんて思ったら焼きが回って、猥褻な資本主義社会に二度と戻れなくなる。
宣伝コピー。
『「おいしい食」と「ささやかなシアワセ」』
バカ言うな、そんな映画じゃねぇだろ。何カタカナにしてんだよ。幸せで遊んでんじゃねえ。いったいどこが製作幹事だよ。ああ、カドカワだ🙃
荻上監督が死者の世界においでおいでしている映画だろ、これ。
登場人物は揃いもそろって「死者」の方に親しみを抱いていて、この世で生きるのが嫌で嫌でしょうがない連中ばかり。それを好感度高いキャストが演じるのだから油断すると完全に監督の毒気に当てられる。
「もう早く死にたいな」とか、「今日は会社行かず、ずっと遺影の前に座ってようかな」とかの気分になること必至だ。
ほら目を覚ませ。寝ちゃだめだ。優しく穏やかな劇伴に騙されちゃだめだ。これ純然たるハードコアだぜ。
荻上監督の本質は、ヌメヌメした大量のイカの臓物、人の体を這いまわるウジ、クローズアップのナメクジ、目の前に垂れ下がる蜘蛛である。
一番やべぇのは満島ひかりの美しく妖艶なシーンだった。
亡くなった夫を抱くシーンがある。夫を頬ずりし、口づけし、口に含み、胸からゆっくりおろしていき、自らを差し出す。
ワンピースの裾から彼を迎え入れた時の満島ひかりの美しさと卑猥さ。
まいったな。
死者の世界ばかりがよく思える。
ああオレも死んで満島ひかりに迎え入れられたい。
ああオレも死んで満島ひかりに迎え入れられたい。
満ちる!島🏝の!ひかり✨
わぁぁぁぁぁあ😆😆😆😆😆
あっ😶
この世界に生きていることにたいして意味がなく、くだらなく、うんざりしても仕方ないよなと思えてくる。
映画っていいな。
だって無理やり胡麻化して生きているこの世界を、完全に引っぺがしにかかってくる。それでいてなんの責任も取らないすがすがしさ。
やべぇな荻上監督。
あんた相当なハードコアだ。
もっとやれやれ。
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