映画館に帰ります。

暗がりで身を沈めてスクリーンを見つめること。何かを考えたり、何も考えなかったり、何かを思い出したり、途中でトイレに行ったり。現実を生きるために映画館はいつもミカタでいてくれます。作品内容の一部にふれることもあります。みなさんの映画を観たご感想も楽しみにしております。

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「山女」 私たちの山と心はどこにあるのだ

□稀代の眼力山田杏奈、森山未來、永瀬正敏である品川徹、でんでん、三浦透子であるそして山中崇、川瀬陽太、赤堀雅秋であるこの俳優陣を前に観ない理由を見つけられなかったちなみに御年88歳の品川徹氏は大杉蓮と同じく沈黙劇の「転形劇場」の俳優でドラマ『…

映画「時をかける少女」(2週間限定上映) 繰り返せないから美しい

□「7月13日」劇場のロビーには若い人が目立ちますこの作品は17年も前のものなんですが2006年に公開された細田守監督の『時をかける少女』が2週間限定で上映されています特に今日7月13日は劇中での日付と一致する主人公の真琴がタイムリープを繰り返すうち生…

映画/ドラマ「シコふんじゃった」 気持ち悪い映画

□モッくんに匹敵する美しい所作1996年に周防正行監督は『Shall we ダンス?』で日本映画界を席巻したそのひとつ前の作品が『シコふんじゃった』楽しいコメディだけれど周防監督の知的さがにじむ作風でありそして幾何学的な構図も印象的だボクはこの作品が大好…

映画「ぼくたちの哲学教室」 ボクたちはよく「考える」と言うけれど

□「平和の壁」の国今朝もスキンヘッドの校長がエルヴィスを口ずさんで登校してくるここは北アイルランドの小学校この国は福島県と同じくらいの国土面積と人口(約188万人)を有するカトリックとプロテスタントの対立イギリスとの連合と独立をめぐる衝突これ…