映画館に帰ります。

暗がりで身を沈めてスクリーンを見つめること。何かを考えたり、何も考えなかったり、何かを思い出したり、途中でトイレに行ったり。現実を生きるために映画館はいつもミカタでいてくれます。作品内容の一部にふれることもあります。みなさんの映画を観たご感想も楽しみにしております。

映画「パリタクシー」 しのびねぇな


□ヤフー評価4.1

とても評判のいい作品ですね。
客席でも涙する方たくさんいらっしゃいました。

はい、やっちゃいました。

本作が好きな方!
読まないか、ボクを笑ってください。

いつも多数決で少ない方に手を挙げちゃうんですよ。

もしかしたらボクのように「……」となった方に捧げます。


□……だったところ

マドレーヌとDV夫との生活の描き方あたりからボクはこの映画に躓きだしました。

DV夫がひたすら悪で、複雑な面や善悪混濁する面が感じられませんでした。

だからキャラクターっぽいなと。

もちろんサイコな悪っていうのもいるけど、映画はそういう路線を敷きたいわけではない。

DV夫は物語を前に進めるだけの”舞台装置”だなと思ってしまいました。

マドレーヌの回想だから主観的でいい。

そういう考え方もあるかもしれないけど、回想シーンに実在感がないのはボクがこの映画と仲良くする上ではマイナスに響いてしまいました。

同じように”ベトナム戦争の件”も息子の内発的な動機というよりも、台本上の仕掛けというふうに見えてしまったんです。

展開の前後の繋がりが弱く、エピソードを置いた感じの印象。

みなさんはそのあたりは大丈夫でしたか?

大人の夢物語だからシビアにならなくてもいいのかもしれませんが、不眠症気味のボクはうまく夢が見られなかったんです。

ラストもです。

こち亀】の31巻『金は天下の…』。
この話、知ってますか?

 両さんがいきだおれのじいさんを介抱する。
 じいさんは独り者だから両さんが一緒に遊ぶ。
 じいさんは絵を描く。
 だけど「センスないね」と両さんバッサリ。
 やがてじいさんは亡くなる
 実は世界的な画家であったことがわかる。

 それからの展開はこの映画と同じ。
 そして両さんの顛末はいつもどおり(笑)

両さんが後楽園球場を貸し切りにしてひとりで野球観戦していた場面を懐かしく思い出してました。
 
こち亀が読みたいなぁって。
ごめんねシャルル、マドレーヌ。



□よかったところ

もちろんありますよ!!!

断然、ドリちんカム着火ファイヤーですよ🔥
🄫トータルテンボス

あれはすげー。
あれはあちー。

あのチーン

間違えた

あのシーンはオリジナリティがありましたね。

彼女の狂気とか、あのふたりの関係の個別性とかが表現されてました。

あんな制裁はこれまで観たこともなかった。
 
あれです!
ああいう体重乗った描き方がほしかったんです。

とまあこんなレビューで終わってしまって
「しのびねぇな」なんですけど 

どうか寛大なお気持ちで 
「かまわんよ」と言ってください。



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