映画「スーパー30 アーナンド先生の教室」 ごらん世界は美しい。。
「そんなバカなことあるか、コラ」
まるで小学校低学年のガキが考えたような映画の決着。
なんだこれ金返せとでも言いたいところだが、笑うしかなかった。だって実話だというのだから反論のしようがない。だから本当に客席で笑った。
私財を投げ打ち、貧しい生徒たちをインド最高峰大学に合格させようとするアーナンド。
王の子が王になるのではなく、能力ある者が王になる社会を夢見て。
アーナンド自身はケンブリッジから入学許可をもらいながらも、金がなく政府の支援も得られず進学を断念した過去がある。貧しき30人の若者と世界を変えることを目指す。
アーナンドさんよぉ、オレ、あんたのお話にちっとも没入できないよ。汚れつちまつたとつくづく思う。
本作は寓話やミュージカルのような性質のもので、ノイズになるような複雑さやややこしいところは排しているのだろう。それはわかるのだが。。
でもさ、オレはあんたの打算のない情熱がやっぱりわからない。アーナンドさんよぉ、あんたエゴは、金銭欲は、名誉欲は、性欲はどこに置いてきた。どうやってホルモンの支配に打ち勝った。眠い、疲労、怒り、絶望はどうやって飼いならした。そこがわからないんだぉ。
キラキラした瞳の30人の生徒にもうんざりだ。アーナンドの情熱的な指導に全員が同じ表情で素晴らしいリアクションをする。古式ゆかしき学園ドラマか。違うだろ。オレは君が代歌ってねぇよ。そういう奴もいるんだよ。30人いたら30通りだろと、清く正しいユニゾンに吐き気をもよおす。
悪徳大臣も、ライバル予備校も、金持ち生徒も悪が手ぬるい。お前らそれじゃ感動ドラマのナイスアシストだ。
やがて男の信念の前に悪は平伏し、人の善意の花が咲く。ごらん世界は美しい。
インドの階級社会に敢然と挑んだ人たちに何の文句もない。学ぶことこそ生きることだ。
人を出し抜いて、うまい酒を飲んで、女のまたぐらに顔を突っ込みたいだけが生きることではないのかもしれない。
なにを言っても実話だからかなわない。ファッキン自己肯定感って思う自分にファッキン。
汚れつちまった悲しみに
今日もオナニーして惰眠
#スーパー30
#インド映画
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