映画「トップガン マーベリック」 1作目をイケてる映画だからと観に行けなかった1986年の自分のために
さあ、今日は「トップガン マーベリック」です。
いってみましょう!
えー、作品の感想でございます。
コールサインと言うらしいのですが、教官とエリートパイロットたちは「マーベリック!」とか、「フェニックス!」とか、「コヨーテ!」とか、そんな洒落た名前で呼び合っています。部外者に聞かれたらイタい集団に思われそうですので、じゅうぶん気をつけて元気にやってほしいなと思いました。(終わり)
あ、もう少しだけ思ったことを書かせてください。引き続きお目汚し失礼します。
せっかく親御さんがつけてくれた名前があるのになんでだろうと思ったんですが、そうか、夏目漱石「坊っちゃん」の「赤シャツ!」とか、「山嵐!」とか、「マドンナ!」とかにインスパイアされているんだとわかってだいぶスッキリいたしました。(終わり)
もとい。あと本当にすこしだけ、ストーリーの方をご紹介をいたします。
イケてる男トム氏が、Z世代(合っているのか知りませんが、Zってなんの頭文字ですか、ゼブラ世代?ズー世代?動物園?なんのことやら)の最強集団を従えて、堂々と領空侵犯して、ある主権国家のウランだかプルトニウムだかの施設をドッカンいたします。
いやぁ、アメリカン魂を感じますね。
さらに対応してきた相手の戦闘機もバンバン撃ち落として、ついでに相手の戦闘機を「これシェアいいですか?」も言わずに借りパクして、残存簿価が残らないボロにしながら帰還します。
そうするとお仲間の米兵さんたちみんなで「イエーーーーイ!!マーベリック!マーベリック!マーベリック!」とトランス状態。
あっちでハグハグハグ、こっちでハグハグハグ。
やれやれ(村上春樹風)。
ここでギザユニークなのは、大の大人が大勢いるのに、「向こうの国の人大丈夫かな、嫌な思いしてないかな、被害どうかな、こわいな、こわいな」とおもんぱかる人が皆無という斬新な演出が採用されています。
それからクライマックスでトム氏がちょびヒゲの教え子を『ガシュッ!!』って抱き寄せるんですが、金八先生パート2「卒業前の暴力②」で武田鉄矢が警察から解放された自分の生徒の加藤と松浦をバーンってぶん殴ったあとに『ガシュッ!!』ってやって、「貴様らはオレたちの、、、オレの生徒だ(言い間違えるも撮り直しせず放送)、忘れんなよ、忘れんなよ」って言うところがあり、ははーん、トムさん、これ完全に金八からだなって見破りましたね。
ラストシークエンスは、トム氏が超美人(たぶんバツイチ、オレもバツイチ、トム氏はバツサンかな)と飛行機で空中デートを楽しむのでございます。
トムの私物との説。勝手にやってろ(心の声ダダ漏れ)。
日本では飛行距離が約9キロメートル以上及び管制圏内においては、空港事務所へ事前に飛行計画書を提出し許可を受けないといけません。
トム氏は提出したのでしょうか。
日頃からイーサン・ハントとしてご苦労されているので当局も大目に見るのでしょうか。
そんなことより娘を大胆に置き去りにするオトナたちです。
「読者のなかにお医者様はいませんか?」
「読者のなかにカウンセラーはいませんか?」
私にどうしろというのでしょうか。
世界最高の男が、若き全米エリートに尊敬され、大空を駆け、ミッションコンプリートするのを2時間半もおとなしく拝見しておりました。
戦闘機どころか普通自動車免許もない私はここからなにを学べばいいのでしょう。
大佐どころか係長で精一杯なのですが、今からでも航空自衛隊に入隊はできますでしょうか。
はい、三半規管は弱いです。
先生、私はどうしたらいいんでしょうか。
一瞬でもいけ好かない奴らだと思ってしまった私は、トップガンに爆弾落されちゃうんでしょうか。
うちは賃貸ですが、空爆も火災保険でカバーできますでしょうか。
個性派エリートチームが団結するためにビーチでアメリカンフットボール⁉
渡哲也みたいなサングラスをかけながら...ふざけんなてめーら、そんなヒマあんならお前らエリートなんだから分厚いメガネにかけかえて、ホワイトハウスで核拡散防止条約の再検討を議論して問題の本質から解決してこい。
ひとんちの条約違反を指摘して攻撃しても暴力の連鎖しか生まないことはアメリカ現代史が証明済みだろうが。
わかってんだぞ、そのシーン、バッキバキに仕上げた腹筋見せてーだけだろうが。
お前らみんないつも陽の当たる方を歩いてきたんだろーが、おい、聞いてんのか、おーい、聞いてくれよぉおおお(泣)
劇場で2回鑑賞しました。
1回目は、映画を愛するトム・クルーズら製作陣への感謝のため。
サンキュー!
2回目は、1作目をイケてる映画だからと卑屈になって観に行けなかった自分のため。
36年ぶりに果たしたぞー!