映画館に帰ります。

暗がりで身を沈めてスクリーンを見つめること。何かを考えたり、何も考えなかったり、何かを思い出したり、途中でトイレに行ったり。現実を生きるために映画館はいつもミカタでいてくれます。作品内容の一部にふれることもあります。みなさんの映画を観たご感想も楽しみにしております。

2021-11-07から1日間の記事一覧

映画「ボクたちはみんな大人になれなかった」 普通の大人になれなかったのか、普通じゃない大人になれなかったのか

人の営みを、時と街の移り変わりととも見つめている作品。 ボクたちはみんな30歳前には死ぬと嘘ぶいていた。だから何かになろうともがいていた。 結局、ボクたちはみんな「普通の」大人になれなかったのか。それともボクたちはみんな「普通じゃない」大人に…

映画「由宇子の天秤」 監督の観客への信頼

「由宇子の天秤」はエンターテイメントで、ミステリーで、人間ドラマな作品です。 「正しさとは何なのか」というコピーがついてますが、社会的正義を描いたものではないと思います。手持ち長回し劇伴なしの映画なので、まるでドキュメンタリー映画を観ている…